格安で世界旅行してみた。
東南アジア編 (タイ・マレーシア・シンガポール・ベトナム)
北欧から夜行便に乗り、翌日には灼熱のタイへ。
ここではカオサン・ロード近くのゲストハウスに泊まることにして、いくつかのぞいてみる。
シングルは空いてないらしく、ツインの部屋で500円ぐらい。
部屋を見た感想は、「ツイン」っていうより「2人用独房」っていう感じだった。
受付近くのイスに座って、これから行く場所を確認しておく。
アメリカ人の旅人が、話かけてきた。
「ザ・ビーチって映画、観た?
そう、ディカプリオの出てるやつ。
あんな海で泳ぎたくて、タイに来たのさ。
まあ、この宿のすっげえ汚さと、カオサンの雰囲気は、映画と同じ感じだな。
スタートとしては、上出来だ。」

屋台で買い食いをしてみる。
竹に入れて、何かを焼いてる。
聞くと、「米」だった。
トゥクトゥクの荷台でガタゴトと揺られながら、食べてみる。
ネバリケのある炊き込みご飯みたいな感じで、おいしい。

同じ時期に世界旅行をしていた友達、グレッグと、待ち合わせ。
で、一緒にアユタヤへ。
自転車を1日レンタルして、いくつかの寺院を見て回る。
昔の戦いの名残で、首を落とされた像なんかも多くて、ちょっとビックリ。

近くの食堂に入る。
「この店には、旅行客がいない。
地元の人だけだな。
安くていいけど、こういう場所では、食べ物に気をつけんと・・・」
と言ってると、焼いた肉の横に、たっぷりの「生」野菜が出てきた。
日程を確認して、グレッグとベトナムでも落ち合うことを約した。
腹痛とかには、気をつけろよ、とも。

ベトナム、ホーチミンへ。
ホーチミンでは安ホテルに泊まる。
安ホテルとはいえ、現地の物価を考えると、かなりいい場所。
MTVで、レニー・クラビッツがずっと流れてた。
熱気と人、そして、ものすごいバイクの数に圧倒される。
しかも、いわゆる2ケツ、3ケツ。
ホーチミンからの夜行バスも、クラクションでバイクをどけながら、ガタゴト走ってく。
真夜中、あまりの振動と騒音のひどさに、
運転手に「スピード落とせ、コノヤロー!」って叫んでる客がいた。
そんな「夜行バス」って、一体・・・?
トイレ休憩で止まった海が、すごく綺麗。
ガイドブックには、名前も載ってなかったけど。

ホイアンで夕飯を食べてると、ハンという少年(10歳)が土産を売りにくる。
年の割になかなかシッカリしてて、少しの間、話をする。
「英語は、観光客と喋って覚えたよ。
日本語は、まだまだだけどね。
…コンニチハ、オミヤゲ、アリガトウ…
え?商売で生きてくために英語を覚えたのかって?
その質問に答えるのは、俺のビジネスじゃないよ。」

ベトナムでは、フエで半分以上の日数を過ごした。
南北に長いベトナムの真ん中ぐらいにあって、昔の都の面影がある、いい街。
街の中心に着いた時、なぜかランバダの歌がかかってて、ちょっと物悲しかった。
フエでは、友達夫婦、ヒープとスーが、バイクであっちこっちに連れてってくれた。
道中、となりでバイクに2人乗りしてる2人がすごく気になる。
なんせ、奥さんのスーは妊娠後期(!)。
「この振動で産まれるかも知れない。」
っていう台詞も、冗談なのか何なのか、よく分からん。
怖くて笑えない!
そんな2人も、今は元気な男の子の親になった。

当初、2人の住んでる家に、泊めてもらうことになってた。
で、2人は、近くの警察に許可をもらいにいってくれた。
(ベトナムでは、国の主義との関係で、外国人が黙って泊まっててバレたりすると、ヤバいらしい。)
で、警察官が、心よく言ってくれたらしい。
「よし、分かった。許可するぞ。2,000円払え。
俺に。」
…やっぱ、汚職とか賄賂が、かなり多いらしい。
賄賂を助長することはやめて、そのお金で近くの宿をとってもらった。
その2,000円で、5泊ぐらいできたんじゃないかな、たしか。
おっちゃんとおばちゃんは英語全然喋らなかったけど、すげえいい人たちだった。
水オンリーのシャワーも、暑いベトナムのいい思い出だ。

スーのお父さんは、市場でバイクの運転手をしている。
で、ベトナム名物の3人乗りとかもした。
親戚たちも皆いい人で、楽しかった。
ご飯中に停電にも遭遇して、
「ここじゃあ、停電はしょっちゅうだよ。」
って言いながら、ロウソクを出してきて、
「じゃあ、ロマンチックにいこうか」
とかね。
スーの親戚にも、遺跡まで案内してもらったことがある。
あだ名は「スギリョウ」(雰囲気が杉良太郎に似てたから。本人を見たことはないが。)
で、スギリョウのバイクの後ろに乗る。
旅の間、色んな現地の友達に案内してもらった。
で、「今、何カ国目?」とか「行ったことある国は?」って感じの会話、多かった。
アジアやヨーロッパだと、地続きで外国にいけるから、安上がりだしね。
遺跡でブラブラしてる時、何気なく、スギリョウに聞いた。
「海外旅行したことある?」
「ないなあ。ベトナムは発展途上国だよ。」
スギリョウは、気分を害された、って感じではなく、淡々と事実を語っている感じだった。
そんな様子が、対照的に、自分の思慮の浅さを浮き彫りにする。
色んな世界をみようと思って旅してきたのに、これだ。
日本に居る時は、まわりの金持ちに嫉妬するだけで、自分が嫉妬されることがあり得るなんて、考えもしてなかった。
もちろん、考えたら分かることだけど、考えようとしてなかったんだと思う。

ミーソンって遺跡で、日本のロケ隊を見かけた。
ミステリーハンターかな、って思ったけど、定かではない。
海外の某ガイドブックを見ると、割と最近世界遺産に指定されたばかりのこの遺跡も載ってた。
で、注意事項が2つ書かれてた。
1. 地雷が残ってる可能性があるので、コース以外を歩かないように
2. 人食い虎が出ることがあるので、注意

シンガポールは、2・3日の滞在。
街みたいな小さな国だから、このぐらいがちょうどよかったかも。
街行く人も、中国系、マレー系、インド系、と、色々ミックスされてる。
当然、食べ物もそう。
お寺とかも、中国っぽいやつもあれば、モスクや、極彩色のインド系もある。

友達とカラオケに行ってみた。
友達たちは中国語で、自分は英語で歌ってた。
ただ、たまに知ってる曲とかあって、一緒に日本語で歌った。
ちょっと昔のアニメが多かったけど。
「ちゃ〜ら〜 へっちゃら〜」とか、熱唱してた。
シンガポールでドラゴンボールを熱唱する日本人、うん、はたから見たら、完全にいっちゃってるな。

続いて、マレーシアへ。
マレーシアでは、友達が居るクアラルンプール、マラッカ、イポーをバスで渡り鳥した。
「待ち構える相手を順番に訪ねていく」っていう、「死亡遊戯」スタイル。
大都市KL、歴史あるマラッカ、ちょっと小さめイポー、とそれぞれ雰囲気が違って面白い。
辛い食べ物にはちょっと苦戦したけど、その分、果物をたくさん食べた。
初めて見る、「水桃」っていうサッパリした果物とか、ケンドルっていう「マレー風カキ氷」、も美味しかった。
おいしいココナツの見分け方も習ったけど、日本だとあんまり飲む機会がないなあ・・・
C・ペリ設計の、ペトロナス・ツインタワー。
「ガラスの魔術師か・・・」と思いながら上ってみる。
デザインは、国教のイスラム教に依拠してるらしい。
地元の友達は、
「俺らは、トウモロコシって呼んでるよ」
と。
まあ、そんなもんだな。

「馬六甲」と書いて、マラッカ。
偶然入った店のおっちゃんが、かなりの親日家。
勉強してるらしく、知ってる日本語を自慢してくる。
で、レジでお金を払ってる時に、置いてある写真に気づいた。 綺麗な女の人と写ってるなあ、おっちゃん・・・
って、これ、
常盤貴子!
以前、この店に来たらしい。
なんと羨ましい・・・
おっちゃん、タカコにも、日本語を自慢したんだろうなあ。
で、イポーへ。
友達がゴルフ場に連れていってくれた。
でも別に、僕も友達もゴルフをするわけじゃない。
そこは昔、「アンナと王様」のロケが行われた場所で、今もセットがかろうじて残ってる。
タイ風の建物も、ずいぶん壊れてた。
J・フォスターが泊まった部屋も特別に見せてもらったけど、すごく広くて、落ち着きそう。
夜に入ったレストランは、ミシェル・ヨーがよく来るらしく、彼女と店のおばちゃんの写真が飾ってあった。
イポーは、美男美女が育つ街という評判らしい。
後日談。
このイポーの友達のうちの1人は、女の子で、現地の大手日本企業で働いてた。
で、1年ぐらいしたら、メールで
「仕事をやめた。昔からやりたかった仕事があるから。難しいけど、頑張ってみる。」
ときた。
何の仕事か気になったけど、聞くのもなんだし、頑張れよ、とだけ言ってた。
しばらくしたらまたメールが来て、
「念願のスチュワーデスになった!」
と。ウォン・カーウァイの世界。

寒い所から暑い所、色々まわった世界旅行も、終点へ。
そう、チケットをオーストラリアで買ったから、終点はオーストラリア。
まだ、「空港でその国のニオイ」は分からないけど、そのうち感じるようになるかも。
遭難とか飛行機キャンセルとか、ハプニングもあった。
長い旅だったから、途中で「日常」と「非日常」のボーダーレスに疲れそうになる瞬間もあったし。
でも、それ以上に、色んないい出会いがあった。
留学中に知り合った友達も、地元では違った顔を持ってたり。
もちろん、少しの言葉を交わしてすぐに別れた人は、数知れず。
やっぱ、「旅」って、どっかの場所自体よりも、その場所で出会う人とか出来事が、自分にとっては大きいんだよな。
そういうもののために、旅をしてると思う。
さあて、次はどこに行こうかな。
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