国際シンポジウムに行ってみた



論文発表のため、フランス、ボルドーで開催される国際シンポジウムに参加した。
折角だから、ストップオーバーで、まだ行ってない中欧にも行こうかと。

まずはボルドーへ。

行きの飛行機。
ちょっとゆっくりめに空港カウンターへ行くと、皆、すごい焦ってるみたい。
どうやら、出発が早くなったらしい。
遅れるのはよくあるけど、早まるのは珍しい。

とにかく早く済ませてくれ、ってことで、ビジネス・クラスの受付へ通される。
こういうの、話には聞いてたけど、初めてだったから、かなり嬉しい。

で、初のビジネス・クラス。
食事もいいし、食器とかも全部、使い捨てではない。
食後のチーズ盛り合わせとかを堪能しながら、発表の準備をする。





発表してるときの雰囲気は、ちょっとピリピリ。
英語かフランス語なんだけど、フランス開催だけに、半々ぐらいだった。
もちろん、英語の場合はフランス語、フランス語の場合は英語に、同時通訳が付く。
質疑応答も、やっぱり半々ぐらい。





ただ、日本と違うかな、って思ったのは、ランチの時とか。
ボルドーだけに、ワインとかが出てる。
皆、ガブガブ飲んでるし。

自分の発表が午前に終わってから、同じセッションだったヨーロッパの若手建築家グループと一緒にワインを飲む。
彼らのオフィスは、フランスのボルドー、オランダのロッテルダム、そして偶然にも自分の次の目的地、オーストリアのウィーンにあった。
ノリも合ったし、ウィーンで会うことを約して、シンポジウムを後にした。



ボルドーで泊まってたユースで、同室だったローマン。
彼は、ドイツからの旅人。

「ドイツ人なのに"ローマン"って、変な感じだろ?
俺の苗字は、"規律正しい"ってな意味なんだ。
これも、俺の性に合ってないから、変な感じさ。」

「あんまりキッチリしてない」って言いながら、名前との矛盾が気になる程度にはキッチリしてる、そんな彼とは割と気が合った。
どっちからともなく、一緒に行くか、って話になって、サンテミリオンへ。



ワインで有名なんだけど、建物とかは昔っぽい雰囲気が残ってる。
ジブリの世界。





音楽の都、ウィーンへ。

もちろん、建築や絵画でも、ウィーンは注目に値する場所。
泊まってたユースには、クリムトやミュシャの絵が飾ってあった。



ロビーにギターも置いてあって、勝手に弾いてた。

旅先だったから久しぶりに弾いてみたけど、やっぱ、自分のネクラっぷりを確認。
でもまあ、皆が、ハガキを書いたり、用事してる横で弾くには、ちょうどよかったかも。



A・ロース、O・ワーグナー、フンデルトヴァッサー、ガゾメーター、なんかを見てまわる。
新旧が溶け込む伝統がある、ってのは素晴らしいな。





ウィーンからは、日帰りで他の国に行きやすい。
国が細切れ、ってのもあるし、昔のハプスブルグ家の影響で、鉄道網が整備されてる、ってのもあるみたいだ。

で、スロバキアのブラチスラヴァへ。

今回は日帰りで、通貨を用意してなかった。
街を歩き終わったら、持ってきた果物やパンでランチにする。



河原でノンビリしてる日本人が珍しかったのか、地元の大学生が話しかけてきた。
その中のマーサって子が言うには、

「暇な時は、ここに来て音楽を聴いてるわ。
大学が休みの日とか、週末とかね。
この河を眺めてると、ゆっくりできるから。」

そんな言葉を聞きながら、ドナウ河を後にする。





次は、ハンガリーのブダペストへ。

片道2時間はさすがに遠いって思ってたんだけど、ユースで同室だったポルトガル人2人が、「あそこは、俺たちが今まで見た中で、一番綺麗な街だ。全部の街を知ってるわけじゃないが、少なくともプラハよりも上だ。」と。

そこまで言われると、さすがに気になる。
行ってみないとな。

河を挟んで並ぶ、ブダとペストを歩く。
普段の自分は、「何事も期待せぬのが肝心」という兼好法師の言葉に割と同調してる。
が、この時はさすがに、少し期待しすぎてたかもしれない。

でも、街の雰囲気はよかった。
特にブダ。





行きの電車で、近くに座ってた女性が話しかけてきた。

チケットかパスポートのことを聞きたいのかな、と思って、何?と聞くと、

「英語はあまり話せないのよ、ごめんなさい。
スロヴァキア語と、ハンガリー語は話せるんだけど…
あ、そうそう、ドイツ語は大丈夫だけど、どうかしら?
あなた、どれか喋れる?」

と、きた。

うーん、ドイツ語は、基本的には全くやってないからなあ。
もちろん、スロヴァキア語とハンガリー語は、完全にお手上げ。
挨拶程度しか分からないドイツ語をやりくりして、なんとか意思疎通。

この辺りでは、街でも英語が全く通じないこと、多かったな。





ウィーンで、約束通り、若手建築家たちと会うことに。
ステファンと、待ち合わせについて決める。

「じゃあ、ロース・バーで待ち合わせしようか。
俺の好きな建築家だからな、アドルフ・ロースは。
その後で、ザッハで土産でも買えばいいさ。
ウィーンにあるのは、音楽だけじゃないぜ。」

ビールを飲んで喋った後、街の建築を案内してもらい、家でのパーティにも呼んでもらった。

オーストリアの建築情勢や、お互いの国の若手建築家の仕事の仕方、なんかについて話す。



シンポジウムで発表して、後は一人旅、と思ってたけれど、いい出会いがあった。
やっぱ、出会いのために旅をしてる。
人や、建築、できごととの出会い。

次の場所では、どんな出会いがあるんだろうか。



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